スマートモテリーマン講座 プレミアム

スマートモテリーマン講座 プレミアム
- 武田篤典、Shu‐Thang Grafix (画)
- マガジンハウス
- 1050円
livedoor BOOKS
書評/エンタメ・タレント

首都圏で配布されている男性向けフリーペーパー「R25」の連載50回分をまとめて単行本化している。
内容を知らないで本のタイトルだけを見ると、「モテる」ための技術が解説された指南書のように思えるかもしれない。
しかし、表紙のイラストでいきなり脱力。ヒゲ・アフロの男がヘルメットをかぶって自転車にまたがっている。自転車の前カゴにはバラの花。
これは、「受付ちゃんにモテる バラ満載の勝負自転車」だそうで、解説文がモテるための技術を指南するかのように、(一見)マジメに綴られている。
読むものを笑いと脱力にいざなうイラストと、マジメに書かれている(風の)文章とが組み合わさった50本、楽しく笑いながら読むことができた。
単に連載をまとめただけではなく、連載用に書かれてボツになってしまった手書きの原稿が掲載されており、これも楽しめる。原稿の内容に付けられたコメントや校正から、裏舞台でにおけるプロの仕事ぶりを垣間見ることができ、ちょっとした社会科見学気分を味わうこともできる。
楽しく読み終えてみて、余計なことも考えてみた。
ここ数年、特に若い女性向け雑誌や化粧品の広告で「これでモテる!」的なキャッチコピーが目に付いて、僕はそのたびに「みんな、そんなにモテたいのか?」とツッコミを入れていた。なんか、違うんじゃないか?と。
まあ、モテるというのは悪いことじゃないんだし、モテないよりはモテるに越したことはないというのはわかっている(僕だってモテたい)。
だけど、「モテ」を売りにする広告や雑誌の見出しを見ていると、みんながみんな、血眼になって「モテたい、モテたい、モテたい」とブツブツ呟いているような印象を受けてどうにも気持ちが悪いのだ。
それは、今までなら内に秘めていたような欲望をストレートに見せ付けられてしまうことの違和感だったのかもしれない。
「それは実践できないだろっ!!(笑)」とツッコミを入れたくなるようなモテ・テクニックを紹介する本書(と連載)は、ひょっとして、だけれど、ここ数年の日本に蔓延する「モテブーム」と言えるような現象をブッ飛んだイラストと、絶妙なズレ加減の文章で笑い飛ばしているんじゃないのか!?と考えてしまった。
モテたかったら安直にモテるためのマニュアルやツールに頼らずに、ここで紹介するくらいのことをやってみろ!というメッセージなのかも・・・と笑いながら考えてみた。
とかなんとか、余計なことは考えてみたものの、純粋に笑って楽しめる本だった。
評価(★5つで満点):★★★★
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